合一 (孤立の克服) のための集団への同調
過去に最も頻繁に選ばれてきたのは、興奮を用いた合一ではなく、集団、慣習、慣例、信仰への同調にもとづいた合一 現代の西洋社会でも、孤立感を克服する一般的な方法は集団への同調 たいていの人は集団に同調したいという自分の欲求に気づいてすらいない 誰もが 「自分は自分の好みなどに応じて選択している」 と思っており、それが他者と同じ意見でもそれは偶然だと考える
このような違いをなくしていく傾向は、先進工業国における平等の概念と密接な関係がある 宗教的な文脈での平等 : 我々はみな神の子であり、誰もが人間として高貴な資質を備えている (一人ひとりはそれぞれ尊重されねばならない) 啓蒙主義哲学者による平等 : 何びとも他人の目的達成のための手段であってはならない、自分こそが目的である、ということ 現代では平等は 「一体」 ではなく 「同一」 を意味
同じ仕事をし、同じ趣味をもち、同じ新聞を読み、同じ感情や同じ考えをもつといった、雑多なものを切り捨てた同一性
現代において、孤立からくる不安を和らげる他の要因は、仕事も娯楽も型通りであること 参考文献